このページでは、ビジネス英語の検定試験であるSTEP BULATS試験とは何か、についてご紹介しています。
本格的なSTEP BULATS試験対策の勉強の前に、まず「敵を知る」ところから始めましょう♪
BULATS試験とは?
STEP BULATS試験とは?の説明の前に、STEPがつかない方のBULATS試験についてご説明します。
BULATS試験はビジネスシーンにおける外国語能力試験
BULATS試験は、「Business Language Testing Service」の頭文字を取ったもので、ビジネスシーンにおける外国語能力を測る試験です。
「Business English」ではなく、「Business Language」となっているのには理由があります。BULATS試験は、英語だけでなく、ヨーロッパ系の主要言語であるフランス語、スペイン語、ドイツ語にも準備されているためです。
BULATS試験はケンブリッジ大学ESOLが開発・運営
BULATS試験を開発・運営しているのは、英国ケンブリッジ大学のESOL Examinationsという機関です。
一般の日本人にはあまり馴染みのない機関ですが、英語試験の業界においてはリーダー的な立場にある世界でも著名な外国語試験研究機関なのです。
イギリスの機関が運営する試験だから回答もイギリス英語でしなければ減点されるのか、というとそうではなく、米国英語回答しても何の問題もありません。
BULATS試験は世界130ヵ国・年間500万人が受験
BULATS試験は日本ではTOEICや英検に比べてまだまだマイナーな試験ですが、世界130カ国で毎年500万人程度が受験するそこそこメジャーな試験です。
ちなみに、2017年度の英検の受験者数が370万人程度、TOEICの受験者数が700万人ですから、これらの試験と規模は同程度と言えそうですね。
BULATS試験は欧州での知名度が特に高い
日本で英語試験といえば英検、というほど老若男女に認知されている英検ですが、残念ながら、海外に出るとほとんど認知されません。
海外留学するときには海外の教育機関からTOEFLスコアを提出するように言われることはあっても英検の級を問われることはまずないでしょう。
このように日本国内でしか通用しない英検に比べて、BULATS試験は海外での認知度が高いです(特に欧州)。BULATS試験で高スコアを取得しておけば、欧州の企業への就職や大学のMBAコースへの入学の際に有利になります。
欧州で英語能力を証明したければ、必須の試験と言えるでしょう。
STEP BULATSとは?
STEP BULATS試験とは?
上でご紹介したのは、本家のBULATS試験ですが、日本で受けられるのは「STEP BULATS」という名称の試験です。
BULATS試験をベースとしながら、日本英語検定協会(英検協会)が日本向けにマイナー修正した試験で、日本には2004年9月に導入されました。
日本英語検定協会の昔の英語名称はThe Society for Testing English Proficiency, Inc.(略称STEP)であるため、これが頭についてSTEP BULATS試験と呼ばれているわけです。
英国の証券税制優遇制度ISAが2014年に日本に導入されて、日本版ISA=NISAととなりましたが、これと同じノリですね。
STEP BULATSとBULATSは試験のオンライン化で同一に
2017年まで実施されていたペーパー版の試験では、英検協会がマイナー修正したSTEP BULATS独自の設問や採点基準がありましたが、2018年から完全導入されたOnline試験では、本家のBULATS試験と全く同じ試験内容、設問となりました。
Online版のSTEP BULATS試験では、受験者に配られるタブレット端末からBULATSのサイトにアクセスして受験する形式になっているためです。
このOnline化により、365日24時間、世界のどこで受験しても同じ試験を受けられることになりました。
STEP BULATS試験はビジネスマンの英語レベルの測定が目的
STEP BULATS試験は、基本的には、仕事で英語を使わなければならないビジネスマンの英語レベルを測ることを目的として開発されています。
また、この他にも、ビジネス英語のコースを履修している学生の理解度を測ることも目的の一つです。
STEP BULATSは採用・配属・昇進の条件として活用
実際のSTEP BULATS試験結果の活用事例としては、採用、配属、昇進の際の条件として使われます。また、ビジネス英語講座の理解度確認などにも活用されています。
STEP BULATS試験は3種類
STEP BULATS試験には、以下の3つの種類があります。
- スタンダード試験
- スピーキング試験
- ライティング試験
スタンダード試験はTOEICのように、リーディング力とリスニング力を測る試験です。記述式の問題はなく、全て選択式の問題です。
スピーキング試験は、文字通りスピーキング能力を測る試験です。各設問に対し、タブレット端末に接続されたマイクに回答を吹込む形式の試験です。
ライティング試験も文字通り、ライティング能力を測る試験です。タブレット画面にキーボードでタイピングすることで回答を入力します。
それぞれの試験の内容についてもっと詳しく知りたい方は以下のページでご説明しています。
STEP BULATSスタンダード試験( Reading&Listening試験)の内容
STEP BULATS Speaking試験の内容
STEP BULATS Writing試験の内容
STEP BULATS試験は2018年に全てオンライン化
STEP BULATS試験には、2017年まではペーパー形式とオンライン形式の両方があり、受験する側が希望に応じて選択することができました。
しかしながら2018年からはペーパー形式の試験が廃止され、全てオンライン形式になりました。
オンライン試験になったことで、回答方式が紙や面接からタブレット端末を使ったオンライン方式に変わっただけでなく、特にスピーキング試験で問題自体も大きく変わりました。
試験のオンライン化によって変わった点について詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。
STEP BULATS試験のOnline化で何が変わったのか?
STEP BULATS試験の概要まとめ
いががだったでしょうか。このページではSTEP BULATSとは何か、について簡単にご紹介しました。
要点をまとめるとこんな感じです。
- STEP BLATS試験はケンブリッジ大学ESOLが開発したBULATS試験を英検協会(STEP)がマイナー修正したもの
- 2018年に完全導入されたOnline試験化でBULATS試験と全く同じに
- ビジネスマンの英語レベルや、ビジネスコースを履修中の学生のビジネス英語力を測るのが目的
- 企業における就職や昇進、海外派遣などの基準として活用されている
- Reading&Listening、Writing、Speakingの3種類の試験あり