STEP BULATSで高スコアを得るには評価・採点基準を理解しよう(Speaking編)!

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STEP BULATS Speaking試験の採点基準

私の話す英語、どんな風に採点されるのかしら・・・

このページでは、STEP BULATS Speaking試験の評価・採点基準をご紹介しています。
Speaking試験は、STEP BULATSの3つの試験(Reading&Listening、Writing、Speaking)のうちで最もスコアが上がりにくいとされています。このため、スコアアップするには、計画的に対策を立て、中長期的に取り組む必要があります。
せっかく貴重な時間を使って勉強するからには、無駄なことはしたくないですよね。このページでご紹介するSpeaking試験の評価基準を参考に、自分に何か足りないのかを見つけた上で、効率的に対策しましょう♪

STEP BULATS Speaking試験の採点基準は5つ!

STEP BULATS Speaking試験の評価・採点基準は全部で以下の5項目あります。

  1. 構成力
  2. 正確さ
  3. 表現の多彩さ
  4. 発音
  5. コミュニケーション力

これらの採点基準のうち、1の構成力、2の正確さ、3の表現の多彩さはWriting試験の採点基準とも共通するので、これらの項目の対策をすれば、Speaking試験、Writing試験同時にスコアアップが期待できます。

 

試験日までの期間が限られている方や、なかなか忙しく勉強時間が取れない方はこの1~3項目目を重点的に対策するとよいでしょう。

それでは、これらの評価基準を一つずつ見ていきましょう。

1.構成力

1つめの「構成力」に関する採点基準では、回答の「質」が評価されます。具体的には以下の4つを押さえておきましょう。

(1)時間内に回答を終えたか

まず、自分の回答に対して語彙や表現力などの評価を受ける前提条件として、問に対する自分の回答を制限時間内に言い切ることが大事です。

採点者側が評価したいのに、受験者がきちんと言いたいことを言い終えてくれなかったらそもそも評価できませんよね。慣れないうちは難しいものですが、制限時間内に回答を終えることができなければ最低限のレベルを満たしていないと評価されてしまいます。

ちなみに、2017年まで運用されていたペーパー版のSpeaking試験の場合には,、面接官にもよりますが、各パートの時間が厳密に決められてはいなかったため、途中でこちらの回答が遮られることはほとんどありませんでした。

一方、2018年から導入されたOnline版のSpeaking試験では、タブレット画面に残り時間が表示され、残り時間がゼロになると強制的に録音が中止されるので、自分の回答が最後まで言えないといったことが頻繁に起こりえるようになりました。

制限時間内に自分の回答を言い切るためには、実際に何度も回答の練習をして、時間の感覚を身に付けることが大事です。実際に時間を計って何度も練習しましょう。

英会話教室に通うのは金銭的にも時間的にも容易ではありませんが、オンライン英会話なら、比較的料金も安いですし、自分の好きな時間に受講できるのでおすすめです。先生に時間を計ってもらいながら練習すると、慣れてくるのと同時に回答に対するフィードバックももらえるのでより効率的にスコアアップすることができます。

(2)問いに対する回答になっているか

これは(1)項とも関連しますが、問われていることに対しての回答となっていなければなりません。

当然のことですが、いくら制限時間内に回答を言い切ったとしても、それが問いに対する回答になっていなければ、その問いに対する評価は大きく下がってしまいます。

例えば、簡単な例としてPart 1のインタビューで、旅行先で何かトラブルにあったことがありますか?との問いがあった場合について考えてみましょう。

あります。1年前にスペインに家族で旅行に行った。ホテルのクロークに荷物を預けて戻ってきてみると荷物がなくなっていた!

・・・と言いたいのに、時間がなくて旅行に行った事実を伝えたところで終わってしまい、質問に対する答えであるトラブルの中身についてしゃべれなかった場合などです。

これについても、制限時間内で要点をまとめてしゃべれるようになるように、実際に時間を計って繰り返し練習をすることが有効な対策です。

(3)回答の一貫性・展開

これは(1)、(2)項よりもより高度な評価項目となりますが、回答の内容の構成に関するものです。

Speaking試験のPart3(プレゼン)とpart4(グラフの説明)は、与えられた問題に対して1分間というSTEP BULATS Speaking試験の中では比較的長いスピーチを行います。

この制限時間の中で自分の主張を理由や具体例を交えながら論理的に話すことが求められます。

これは、具体例を交えながらの方が分かりやすいと思いますので、設問別の対策方法を後日ご紹介します。

・STEP BULATS Speaking試験Part3の対策

・STEP BULATS Speaking試験 Part4の対策

(4)ディスコースマーカーを適切に使えているか

ディスコースマーカーは、日本語では「談話標識」と呼ばれます。あまり聞きなれないかもしれませんが、その名前の通り、文章の流れを示すマーカー(目印)のようなものです。

例えば、順説を示すThereforeは前の話の流れで結論を示すのに使われます。また、逆説を示すHoweverは、前の話と反する内容を述べるのに使われます。

この他にも、例示のFor exampleや、言い換えのIn other words、列挙のFirstly, Secondly, Finallyなどもディスコースマーカーです。

ディスコースマーカーが使える、ということは、自分の主張を構成立てて話せる、ということの証明にもなります。

話し手がディスコースマーカーを使うと、聞き手にとっても、この人がこれから何を話そうとしているのか予想できるため、話が理解しやすくなります。

STEP BULATSのSpeaking試験では、長短の差はありますが各問である程度考える時間が設けられていますので、この中で自分の回答の構成の概略を考えて、ディスコースマーカーでつなぐようにするとよいでしょう。

2.正確さ

(1)正確さの評価基準

評価基準の2つめは「正確さ」です。これはご説明するまでもないかもしれませんが、英語に間違いがないことです。

Writing試験などで落ち着いて考えながら書ける状況では間違わないようなことでも、Speaking試験で思いつくままにしゃべると、つい自分の気づかないうちにミスしてしまうといったことがよくあります。

「正確さ」という観点で間違わないように気を付けたい項目は以下の通りです。

  • 時制の使い分け(過去、現在、現在完了、未来)
  • 名刺の単数・複数の使い分け
  • 代名詞の使い分け
  • 定冠詞・不定冠詞の使い分け
  • 条件節(If文)が適切に使えているか
  • 和製英語(Japanese English)を使っていないか

(2)正確さを追求するための対策方法

こうした間違いを冒さないためには、主に2種類の方法があります。
  1. 英語の先生に指摘してもらう
  2. 自分の回答を録音して後で聞き直す

1つめは、英会話教室やオンライン英会話で先生に指摘してもらう対策方法です。2つめは自分で回答をしゃべってみてICレコーダーなどで録音し、それを後で聞き直す対策方法です。

特に2番目は自分のスピーキング能力を客観的に認識するために是非おすすめしたい対策方法です。文法ミスだけでなく、「え~」と言ってしまったり、無言の時間があったりとしゃべっている時には気づかないことも認識することができ、スピーキング力アップにはとても有効です。

管理人も昔、朝家を出る前に回答を録音し、電車の中で聞く、といった対策をしていたことがありました。やろうと思えば毎日できますし、忙しいビジネスマンの方など、時間を有効活用したい方にはおすすめです。

3.表現の多彩さ

(1)表現の多彩さの評価基準

評価基準の3つめは表現の多彩さです。ここでは、語彙やイディオムの豊富さ、仮定法や条件節、分詞構文などを効果的に使えているか、相手に合わせてフォーマルさを使い分けられているか、といったことが評価されます。
具体的な評価項目は以下の通りです。
  • インタビューのパート(Part1)で自己紹介、仕事関係などでよく使われる表現を使えているか
  • Part3~5で馴染みのないトピックが出題されても適切な表現が使えているか
  • 句動詞やイディオムが適切に使えているか
  • 現実と異なる事項に仮定法が使えているか
  • コロケーション(よく使われる単語の組み合わせ)が適切に使えているか
  • 丁寧さ(フォーマルさ)を使い分けられているか
  • 同じ単語や表現を何回も使っていないか

(2)表現の多彩さを伸ばす対策

表現力の多彩さや語彙を伸ばすためには、スピーキング(アウトプット)の練習だけでなく、表現方法や語彙を覚えること(インプット)も大切です。
これについては、高校英語で使った文法書などで文法の勉強をし直す、というのもある程度有効ですが、より実践的な方法として、ビジネス英会話の本に書かれている会話・表現の例やTOEIC Speaking試験の本に書かれている回答例文などを使って、実際にビジネスの世界で使われる表現を覚えるとよいでしょう。
TOEIC speakingの本を挙げたのは、スピーキング試験対策本としてある程度ラインナップが充実しているためです。残念ながら、STEP BULATS speaking試験の対策本は世の中に存在していません(2018年8月時点)。
覚えた表現は、アウトプットの練習の時に意識して使うようにしてみます。これも一朝一夕には身に付けにくいですので、少しずつでも継続して勉強するようにしましょう。

4.発音

(1)発音に関する採点基準

評価基準の4つめは「発音」です。

日本語は母音がa、i、u、e、oの5つしかないのに対し、英語は30もあります。同じaでもbagのa[ æ ](エ の口をしてアの発音)、topのa[ ɑ ](大きな口のア)と複数の発音があることがこれだけたくさんの母音がある理由です。

日本語と同じ感覚で英語をしゃべろうとすると、母音が違うのでネイティブにとっては違和感があるわけです。

母音の例を挙げましたが、発音に関する採点基準は以下の通りです。

・LとRの言い訳ができているか
・ae, a, eなど母音の発音の使い分けができているか
・リエゾンできているか(an appleをアン アポー、と言うのでなく、アナポーと言うなど)
・アクセントに問題ないか

(2)発音対策

発音の対策にはいろいろな方法がありますが、上に挙げた発音の採点基準すべてを網羅する方法として、「シャドーイング」をおすすめします。
シャドーイングとは、ネイティブが話すのを聞きながらそれを追うように真似して話すことです。
最初のうちは早すぎてついていけないので、比較的短い文章から始めるとよいでしょう。シャドーイング専門のCD付き書籍もありますが、最近ではYoutubeなどでもシャドーイング勉強用の動画がたくさんアップされているので、まずはこちらで試してみるとよいでしょう。
シャドーイングの練習をすることで、アクセント、リエゾン、母音の使い分けなど、上に挙げた発音の基準すべてに対して評価の改善が期待できます。

5.コミュニケーション

採点基準の5つ目は「コミュニケーション」です。

(1)コミュニケーションの採点基準

他の評価基準に比べて何を求められているのかさっと理解しづらいと思いますが、具体的には、以下のような項目が評価されます。
・回答を一言で終えていないか
・Yes/Noクエスチョンの場合、Yes/Noの後に適切に情報を付加できているか
・回答し始めるスピードに問題ないか(速やかに反応できているか)
・考えている間に黙ってしまっていないか(Le me seeがなどが使えているか)
最初の2つの評価項目は、ほぼ同じことを言っていますが、相手に多くの情報を与える努力をしよう、ということです。
日本語の場合でも、質問して一言しか帰ってこなかったらそこで会話は止まってしまいますよね。回答の理由や自分の経験など、話を広げましょう。
管理人は昔師事した英語の先生から、コミュニケーションするときは相手に「Food for thought」を提供しましょう、と教わりました。Food for thoughtとは、直訳すると「考えるためのエサ」となりますが、要は相手に更なる会話の発展のためのネタを提供しましょう、ということです。
What are you doing?と聞かれた場合、I’m working for XYZ conpany as an accountant.という回答では不十分で、その後更に、It’s a demading job and I have to do overtime work everyday, but I feel a sense of accomplishment when I finish a project.などと付け加えるのがよいです。
実際の会話であれば、ここから更に何時頃まで残業しているの、とか、一つのプロジェクトはどれくらいの期間続くの?などと更に会話が弾むことでしょう。
上に挙げた評価基準のうちの最後の2つでは、レスポンスの速さ、回答のスムーズさが評価されます。
回答時間が始まってからすぐに回答を始めているか(数秒経ってから話し始めたりしていないか)、滞りなく回答しているか(回答の途中で言葉が出てこずに止まってしまうようなことがないか)、といったことがポイントです。

(2)コミュニケーションの評価を向上させるための対策

コミュニケーションの採点項目でスコアを向上させるには、まず、①回答を発展させる方法、②速く・滞りなく回答する方法の2つの観点での対策が必要です。
①回答を発展させる方法
Part3~4の1分間スピーチの内容を発展させる方法については、評価基準1の「構成力」のところで説明しましたので、ここでは、Part1とPart5の矢継ぎ早に短めの回答を要求される場面についての対策をご紹介します。
あまり型にとらわれる必要はありませんが、1つの回答の方法としてPREP法を使うのが有効です。
PREP法というのは、
Point:要点
Reason:理由
Example:例
Point:もう一度要点
の順で回答する方法で、ロジカルスピーキングの基本です。
例えば、Do you enjoy your work?といった質問であれば、PREPの順でこのように回答できます。
Point:Sure, I really enjoy my work.
Reason:Because I’m acting as liaison with overseas branch offices and I’m always interested in communicating with staffs working there.
Example:When I talked with one of staffs working at the Russia office yesterday, we exchanged ideas about a sales plan to expand our business in Russia, which was very fruitful and gives us a lot of insight.
Point: Exchanging ideas with local staffs is really interesting and I really enjoy it.
自分の回答に理由と具体例を追加し、最後に改めて自分の回答を繰り返す方法です。
回答時間が限られているので、最後のPointが言えなかったり、Exampleが言えなかったりするケースもありますが、それはそれでOKです。
②速く・滞りなく回答する方法
レスポンスの速さについては、スピーキングの勉強しはじめではどうしても時間がかかってしまうと思います。最初のうちは、この時間を沈黙や「えー」とか「あー」とか言うのではなく、Let mee see… Well…などと言って時間を稼ぎましょう。
回答し始めるまでの時間は練習を積むにつれて短くなってきますから、あまり気にせずにひたすら練習に勤しみましょう。
また、話の途中で適切な表現が浮かんでこず、沈黙してしまうのも最初のうちは仕方のないことです。沈黙する代わりにUmm…などと言って時間を稼ぐのでOKです。慣れてくれば徐々になくなってきます。

STEP BULATS Speaking試験の評価・採点基準

さて、いかがだったでしょうか?このページでは、STEP BULATS Speaking試験の5つの評価・採点基準をご紹介しました。
紹介した採点基準は以下の5つです。
  1. 構成力
  2. 正確さ
  3. 表現の多彩さ
  4. 発音
  5. コミュニケーション力
Speaking試験でより高スコアを取るためには時間をかけて勉強することが必要ですが、これらの評価基準を理解して、効率的に勉強しましょう。
それでは!
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